「アメリカではこのサービスが流行ってますが、どこが人気のポイントなんですか?」といったことを聞かれます。そもそも顧客環境が違うから、それ日本に持って行っても流行んないと思うよ…ということもあるので、簡単な顧客環境の違いをまとめてみました。
コンビニがない
セブンイレブン、Walgreensなどコンビニっぽいものはあるのですが、日本のように24時間営業ではないし、ハイクオリティ弁当を買うこともできません。なんだかんだコンビニ弁当やおにぎりって便利ですよね。米国でランチデリバリーサービスが流行ってるのは(ランチ時のデリバリーサービス参照)、コンビニがないからという側面もあるのかなぁと思います。
荷物がなかなか届かない
ネットで買い物するとお届けに1週間ぐらいかかります。アマゾンプライムでもTwo Day Shipping。東京だとアマゾンは午前中に注文すると早ければ即日で届いていたので、かなり違います。国土が広いので輸送に時間がかかるんですね。米国ではアマゾンがドローンデリバリーを開発していたり、即日配送系のスタートアップが資金調達したりしてますが、日本にはクロネコヤマトがあるから大丈夫!
医療費が高い
「アメリカで救急処置室(ER)に行った際の衝撃的出来事ベスト5」でも書きましたが、医療費が異常に高い!病気になったときのコストが高いので、健康を維持するためのサービス開発が盛んに感じます。日本でも流行っているようですが、FitbitのようなアクティビティトラッカーがIPOできたり、肉のようなものを野菜から作るスタートアップが話題になっていたり、というのもそういった背景があるからかなぁと思います。
マリファナくさい
東京はタバコくさいけど、サンフランシスコはちょいちょいマリファナくさいです。日本だったら捕まっちゃうけど、すでに全米50州のうち21州とコロンビア特別区(ワシントンD.C.)で医療用のマリファナが合法化しています。マリファナ系スタートアップが活発なのも米国ならではだなぁと思います。
スーパーが遠い、商品がでかい
サンフランシスコに引っ越して来る前は麻布十番に住んでいたのですが、麻布十番近辺にはピーコック、成城石井、グルメシティ、ナニワヤ、リンコス、ニッシンと徒歩5-10分圏内に複数のスーパーマーケットがありました。そのうちいくつかは24時間営業。でも今住んでいる所はスーパーが遠い…。近くのSafeway、Whole Foodsまで歩くと20分かかります。さらにプロダクトがデカイ!いわゆるアメリカンサイズなので、たくさん買えないんです!重くて持てない!
日本も宅配スーパーが流行ってますが、こちらではAmazonやGoogleも宅配サービスをはじめているし、Instacartなどの宅配サービスが流行るのは、重いから…という側面もありそうだなぁと思います。
現金を持ち歩かない
日本もSuicaなど電子マネーの普及で現金を持ち歩かない人は増えているかもですが、こちらの場合はデビットカード&クレジットカードで支払うので、現金を持ち歩きません。たまにチャイニーズやバーとかで現金オンリーの所もあるけども。Squareのようなサービスが一気に拡大したのも、顧客にクレジットカード払いのニーズがあるという点で日本とは環境が異なるかなぁと思いました。
またVenmoやSquare Cashなどの個人送金が普及しているのも、そもそもキャッシュレスの取引に慣れているからなのかなぁと思います。同様のサービスのLINE Payは日本で全然流行ってないよ…という話を聞いたので。
部屋が広い
ワンルームの部屋でも広い。サンフランシスコは家賃が激しく高騰しているので、広さ半分でいいから、値段も半分にならないのかなぁと思います。そして部屋が広いので、家電も大きい!大きくても全然気にならないんですよね。様々なキッチン系IoTが発表されていますが、日本に持っていくにはまず小さくしないと…と思います。
祝日が少ない
日本人は夏休みも短く働き者!みたいなことを思っていたのですが、米国に来てそうでもないことに気づきました。2015年の私の土日以外の休日は、
New Year’s Day(1月1日)、 Memorial Day(5月25日)、Independence Day observed(7月3日、独立記念日振休)、Labor Day(9月7日)、Thanksgiving Day(11月26日)、Christmas Day(12月25日)で計6日間。
サンクスギビングの翌日もお休みなので計7日です。それに比べて日本は14日。倍ですよ!日本人はこれに加えて年末年始も休むし、結構休んでいる国だなぁと思いました。日本では初売りが大きいセールですが、米国ではサンクスギビングの翌日「ブラックフライデー」が大きいセールの日になっています。休日の違いって購買行動に与える影響大きそうですよね。
ちょっと考えただけでもこれだけ出てきたので、海外サービスのローカライズって色々大変そうだなぁと思いました。
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