首相官邸の件があって以来、日本ではネガティブなイメージ(?)のドローンですが、なぜ最近ドローンが話題なのか?近い将来、どんな展開が予想されているのか?を調べてみました。
そもそもドローンとはなんなのか?
無人での飛行が可能な航空機の総称。いわゆる無人機。遠隔操作やコンピュータ制御によって飛行する。<Weblio新語時事用語辞典>
ドローンはもともと軍事用に開発されたもので、軍事分野においては遠方の偵察や爆撃などに利用されています。そこからさらに農業事業者向けの農薬散布に利用されたり、一般にはあまりなじみのない分野ではありますが、これまでも活用されてきています。
いまドローンが話題なのは、私たちのなじみのある分野での活用はじまっているからだと思うのですが、はてどんな分野なの?と、想像力が乏しい私はわからなかったので、簡単に調べてリストアップしてみました。
ドローン & デリバリー
アマゾンは米国で「Amazon Prime Air」というドローンでのデリバリーサービスの提供を予定していて、注文から30分での商品お届けを目指しています。ドローンデリバリーはアマゾンだけでなく、たくさんのスタートアップがサービス提供を目指しており、直近では病院から病院へドローンが医療用品を届けるテストが行われました。
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ドローンなら車と比べて大幅な時間短縮がのぞめるとのこと。急ぎ必要な薬や、場合によっては移植用の臓器など(!?)もドローンで運ばれる時代がくるのかもしれません。
またドミノピザがPRとして実施した DomiCopter のように、出前ドローンも登場するかもしれません。
ドローン & 撮影
ドローンを使えば、ヘリコプターやクレーンを使わなくても空撮が可能になります。先日ヨットに乗った際に、自分がヨットに乗っている姿をドローンで撮影している人を見かけました。なかなか撮影が難しいサーフィンしている姿を撮影したり、大人数の記念撮影といったシチュエーションでもドローンが活躍しそうですよね。
すでに Parrot や 3D Robotics など、カメラやカメラマウントがついたドローンが数百ドルで手に入りますが、もう少し価格が安くなれば、1家に1ドローンの時代が来るかもしれません。
最近資金調達をしたDroneBaseというオンデマンドドローンのスタートアップは、$399からドローン撮影をしてくれるサービスで、住宅販売用の紹介ビデオ撮影などに活用されています。個人利用はもちろんのこと、商業利用の幅も広がりそうです。
ドローン & 探査
撮影と類似の用途ですが、ドローンは人が行けない所を探査することができるため、地形探査や測量などにも活用されています。現在「Google Lunar X PRIZE(GLXP)」というGoogleの月面ロボット探査レースが行われているのですが、ある意味これもドローンのようなもの。将来はドローンが地球以外の人類が生息できる土地を見つけてくれるかもしれません。夢があるなぁ。
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ドローン & 救援
例えば地震があった時に交通が断絶され、連絡手段もない!そんな時にも、ドローンを使えば現場の様子を撮影しつつ、物資を届けることが可能です。また雪山で遭難してしまった人の探索・救助などにも活用できるかもしれません。首相官邸の件で、悪モノ扱いされがちなドローンですが、私たちのもしもの時に助けてくれる可能性も多分にあるわけです。
ドローン & 交通
Scrum Ventures が投資している TopFlight 社は人を運べるドローンの実現を目指しています。車の代わりにドローン。将来は車用の車線の他に、ドローン用の空中車線ができるかもしれないですね。
そしてそのドローンが小型化したら、それはいわゆるタケコプターなのでは!?タケコプター、生きてるうちに試してみたいです。
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ドローン & インターネット
Facebookは現在、インターネットがない地域にインターネットを届けるドローン「Aquila」を開発しています。これ以外の事例はどちらかというと、ドローンが小型化することによって可能になったことでしたが、「Aquila」は軽量で巨大なドローン。軽量化&巨大化することで可能になることもあるのかもしれません。雨が降らない地域にドローンで雨を降らせたりとか!?
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これからの法整備や規制が気になるドローンですが、私たちの未来には欠かせない存在になりそう。個人的にはドローンの未来がとても楽しみなので、みんなドローンを嫌いにならないで!という気持ちでおります。