マイケル・ムーアの世界侵略のススメ見ました。端的にいうと、マイケル・ムーアがヨーロッパ諸国をまわり、アメリカと比べて優れている各国の社会システムや常識を調査して、アメリカに持ち帰るというもの。これは日本人も必見だなと思いました。
予告編と映画の紹介文はこちら↓予告編の声がアナゴさん!
ベトナム、レバノン、アフガン、イラク…これまでの侵略戦争の結果、全く良くならない国アメリカ合衆国。国防総省の幹部らが悩んだ挙句、ある人物に相談する。それは、政府の天敵である映画監督マイケル・ムーアだった。 そして新たな侵略戦争がスタートする。それは国防総省に代わってムーア自らが侵略者となり、世界各国へ出撃するというものだった。侵略の目的は各国の常識を根こそぎ侵略し、アメリカに持ち帰ること。しかし、その先にはムーアだけでなく我々も知らない、驚愕の事実が待ち受けていた…。
あんまり書くとネタバレになってしまうので控えますが、予告編の内容をピックアップすると、
- 給食がフレンチのフルコース
- 有給が年に8週間
- 週末や休暇中に上司がメールや電話をするのは違法
- 会社の昼休みが2時間
などなど。フランス、イタリア、フィンランド、ノルウェー、ドイツなどの社会システムや常識が紹介されています。
国がこのシステムを導入することによってどんな良い影響があるのか?問題や反発はうまれないのか?社会的に非効率ではないのか?といったことを、各国の人にマイケル・ムーアがインタビューしています。
映画自体はアメリカとの比較ですが、日本人の私としては、取り入れるのはなかなか難しそうだけど、日本が取り入れたらどうだろう?と思わず考えさせられる内容でした。
実際、そのシステムの導入にいたるまでは、国民が戦いを乗り越えた背景などもあり、一筋縄ではいかないということもわかります。「国民が意思を持って変えようとしないと、変わらない」ということも、日本には欠けている部分なのかもなぁ…と思ったり。
紹介されているヨーロッパの各国はものすごく住みやすく、すばらしい国のように見えますが、実際はそうでない部分も多いでしょうし、事例もその国すべての常識ではなく一例である場合もあると思います。
でも、学べるところはたくさんあると思いました。
後半でチュニジアの女性が「アメリカ人に向けてなにかある?」と促されて話した言葉がグッときました。思わずアメリカ人を日本人に入れ替えてしまう。。
アメリカ人は恵まれてるわ。世界一パワフルな国に属している。 でも世界一の驕りが、好奇心を阻んでいるかもしれない。 私はアメリカのこと、色々知っている。音楽、英語も一生懸命話してる、ケルアック、ヘンリーミラーも知ってる。アメリカ製の服、料理も楽しんでる。 でも私は私の国の文化も知ってる。アメリカ人は私の国の文化を知ってる?エストニア、ジンバブエの文化は? アメリカ人はリアリティ番組を長時間みてると読んだわ。なぜ、そんなことに時間を使ってるの? 世界一のパワフルな武器を発明したのに。インターネットよ。インターネットを活用しなきゃ。 チェックして、読んで、見て。そしてここを訪ねて。来る価値があるわ。 北アフリカにある小さな国よ。チュニジア。この国にも関心を持ってもらう価値がある。 自分たちが最高で何でも知ってると思ったら、何も変わらない。
メディアもインターネットも内向きな日本人の私にもグサリと刺さる言葉でした。
でも、いざ日本に住むとなんだかんだ快適だし、変えようとしても変わらないよなぁとか思っちゃうんですよね。。。いかんいかん。
なにはともあれちょうど2時間なので、池上彰の番組みたいな感じで見やすいと思います。興味があればぜひ!Amazonビデオ、iTunesなどで視聴できます。
ちなみに…プチネタバレになりますが、色々「へぇ〜」と思った中から簡単な例をあげると、フランスの学校での性教育が日本と全然違っていて面白かったです。日本の場合、男女の仕組みや子供ができることについては話しますが、セックスそのものについてはそこまで話さないですよね?「相手の求めていることを察し、互いに与え合うのが愛の営みです」みたいな。いまどきは日本も違うかもですが、さすがフランスだなぁと思いました。