「美味しんぼ」の原作者の雁屋哲さんが、美味しんぼ前にこんな激しいバイオレンスものを書いていたなんて!という衝撃の作品「野望の王国」。三連休だったの久しぶりに読み直してみました。

「野望の王国」は、東大法学部の学生にして神奈川県最大の暴力組織・橘組の組長の妾の子(五男)である橘征五郎が、親友の片岡仁とともに「暴力による日本制覇」という恐るべき野望を抱き、それを達成するために悪戦苦闘する物語です。

面白いのでおすすめしたいのですが、全27巻と長く、そして意外と読むところが多く、そのわりに読み終わった後には「暴力と野望すごい」って事しか残らないので、本当に暇な時にどうぞ。

10年ぐらいまえに愛蔵版で読んだのですが、1冊1冊が分厚すぎて(たぶん5センチぐらい)、寝転んで読んでてウトウトすると顔面に激突するという、中身だけでなく物質的にも凶暴な本でした。今回は、Amazon Kindle Unlimitedの対象だったので全てKindleで読むことができました。

ということで、久しぶりに読んだので個性的なキャラクター達についてまとめてみました。コマの引用はすべて野望の王国より。

主人公の橘征五郎の野望がすごい

とにかく征五郎の野望への思いがすごい。冒頭画像の、「おれは鬼だっ!野望の鬼だっ!!」もなかなかですが、他にも、

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「夢を捨て、野望を捨て、男は生きられるのかっ!!」。

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「一切の感傷も憐れみの感情もおれの心には湧いてこない……野望に燃えるおれの心にはそんなものの入り込むすきはない………」

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「おれの胸の中には野望という名の真赤な炎が燃えさかっているっ!一旦、胸に点じた野望の炎はわれと我が身を焼き尽くすまで、消えることはないのだっ!」

くどいぐらい野望が出てきます。野望に蝕まれている。まあ「野望の王国」なので。

征二郎の右腕の赤寺だけ大きい

征五郎の最愛の兄であり、宿敵となる征二郎兄さん。その右腕の赤寺だけ縮尺がおかしいです。左が征二郎兄さん、右が赤寺。

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かつ、1人だけオシャレなのだそう。このスーツ、オシャレなのか?

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大きいだけあって、泣く時もゴーカイ!溢れてる。

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そして怖い…。

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ひとりシャンパンファイトしちゃう疋矢繁

この疋矢というキャラはつねに酒を飲んでます。え、そこで飲むの?大丈夫?というタイミングでつねに「ぐはー!」と。テンションが上がった時は、1人でシャンパンファイトも。

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シャンパンをあびるためにシャンパンをあける。ポンッ!バシャ、バシャッ!

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疋矢は無類の犬好きで、いい犬をみると引き寄せられちゃいます。犬の縮尺もおかしい。馬かな?

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超ナルシストな白川天星

巨大な蛇のペットを飼っています。家では裸族のようです。

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「ぼくは世界で一番美しい…美しい者が美しくない者どもを支配するのは当然なのだ……チュッ」って!

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天星は宗教をもちいて、この世を支配しようとしています。

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最近Toshiの「洗脳」を読んだところなので、この辺の下りは確かに怖いわなーと思いました。

とにかく脱ぎがちな立馬国造

「ご心配なく、立馬国造、これくらいの寒さでちぢむようなキンタマは持ち合わせてはおりません」

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あああぁー全然伝えきれない。このキャラクターたちの素晴らしさ。征五郎の兄の征二郎も非常に強い個性の持ち主ですし、キャリア官僚である柿崎の変貌っぷりもかなりすごいんですが、本当に本当に暇な時にぜひ読んでください。時間かかるんで。

「この世を支配するのは暴力だっ!暴力が全てだっ!
日本の表世界の暴力機構が警察なら裏世界のそれは暴力団だっ!
表裏二つの暴力機構を握れば巨大な権力をつかむことが出来るっ!!」

boryoku

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