日本でもアマゾンダッシュボタンが発売になり、話題となっていますが、この「アマゾンダッシュ」はボタンだけではなく、アマゾンが取り組んでいる「ユーザーが超簡単に注文できる」ようにするための実験的なプログラム全体の総称なんです。

私たちのお買い物を実世界からネット(Eコマース)に移行させたアマゾンですが、そのEコマースも大きく変えようとしています。

今のところ「アマゾンダッシュ」という名前がつく商品は3種類あります。

アマゾンダッシュバーコードスキャナー

最初にリリースしたのはこちらのバーコードスキャナー。米国で提供している生鮮食料品デリバリーのAmazon Freshに付随するサービスで、食料品や日用品をより買いやすくするのが目的です。キッチンやリビングなどすぐ手に届くところに置いておくことを想定しています。

もうすぐ切れそうな商品のバーコードをこのスキャナーで読み取るとAmazon Freshのお買い物リストに入るというシンプルな仕組み。バーコードだけでなく、声でも入力できます。

あ、そろそろマヨネーズ切れちゃう、買い物リストに入れておかないと!と思っててもすぐ忘れちゃうんですよね…。そんな時、冷蔵庫にバーコードスキャナーがぶら下がってたら、確かに忘れないうちにスキャンするのかもしれません。

これによりアマゾンはEコマースから商品探し&検索を排除しました。

アマゾンダッシュボタン

そしてボタン。ボタンを押せば商品が届くサービス。米国では昨年からサービスがはじまってますが、米国のコーヒー屋さんピーツはアマゾンで販売するコーヒーのうち、今ではボタンによる注文が半分以上を占めるそうです(日経新聞より)。ボタンを押せば届くんだから、本当に簡単ですよね。

ちなみに日本ではどうかわかりませんが、このSeeking Alphaの記事によると、ボタンが売れたらメーカーはアマゾンに$15を支払い、ボタン経由で注文されるたびに15%の手数料を払うとのこと。一般的な手数料は8-15%とのことなので、かなり高い方のコミッションのようです。

このボタンはEコマースでいうと注文のみ。アマゾンは決済(お会計)を排除しました。

アマゾンダッシュレプレニッシュメントサービス

そしてさらに進化したのがアマゾンダッシュレプレニッシュメントサービス。アマゾンダッシュボタンを応用した仕組みで、ボタンを押す必要すらなく勝手に注文してくれます。メーカーが自社製品への組み込みを可能にするAPIをアマゾンが提供しています。

我が家ではこのサービスが搭載された浄水器のブリタを使っており、蓋の開け閉めの回数をカウントして、フィルターの替え時になるとブリタ自身が替えフィルターをアマゾンで注文してくれます。

これまでは変更時期を冷蔵庫の扉に書いておいて、2ヶ月経ったら替えてましたが、結構忘れちゃうんですよね。アマゾンからフィルターが届けば、替え時の通知にもなるし、結構便利に活用しています。

またブラザーの一部プリンターはこの仕組みにより、インクがなくなりそうになったらプリンターが次のカートリッジをオーダーします。

アマゾンダッシュレプレニッシュメントに対応した米びつ、醤油瓶などが欲しいです。お米や醤油がなくなりそうになったら勝手に注文してくれる。

これによりアマゾンはEコマースから注文すらも排除してしまいました。

注文すらしないお買い物がはじまる

これまではお買い物は、お店に買いに行くものでしたが、ネットが普及して家でインターネットで買い物するようになり、そしてこれからは注文すらしなくなる…というのは衝撃じゃないですか!?買い物が大きく変わろうとしているのを感じます。

最初のスキャナーは商品探し&検索を排除しました。2つ目のボタンは、注文のみ。決済(お会計)を排除しました。そして最後のレプレニッシュメントサービスは注文すら排除しています。

レジなしスーパーAmazonGoの発表も衝撃的でしたが、商品を売るだけでなく、お買い物の未来を見据え、そのスタイルまで変えてしまうアマゾンは本当にすごい会社だと思います。来年も引き続きアマゾンの動向が楽しみです。

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