編集委員の横尾茜です。
自分にとっては習慣化してしまって意識していないことが、他人にとっては目からウロコのライフハックだった!? なんて激レアなライフハックを探るインタビュー『突撃!隣のライフハック』。第4回は、スゴレンの山場さんに突撃しました。
各所で話題の恋愛サイト『スゴレン』『オトメスゴレン』を運営している山場さん。
恋愛本の執筆や講演をこなす人かと思いきや、過去に衆議院議員秘書の経歴を持っていたり、一般企業につとめていた経歴があったり、ちょっと謎に満ちた方でもあります。私と同い年でもある山場さんに、恋愛ハックを中心にお話をお聞きしました。
インタビューは以下から!
横尾:ライフハッカー人気記事ランキングでも常に上位に位置している『スゴレン』ですが、そもそもはじめたきっかけって何だったんですか?
山場:はじめたのは2002年です。自分の情報整理のために。せっかくだから培った恋愛ノウハウを忘れないようにまとめようと。でも1年ぐらいでネタ切れしました(笑)。自分の経験で記事を書くのは無理ですね。横尾:えー! 結構昔から運営してるんですね。でもネタ切れって切実ですよねー。今はどうやってネタ探ししてるんですか?
山場:今は、自分の経験をもとにした記事は書いてないです。個人の意見にしてしまうと、すごく偏った内容になってしまうので。昔の記事も消しちゃいました。最近の情報収集はもっぱら"盗み聞き"ですね。喫茶店で原稿を書くんですが、そのときに女子の集団の近くを選んで、さりげなく話を聞くようにしてます。それから、記事を書くときにマインドマップを使ってるんですが、マインドマップの枝から次のネタが生まれたりします。使ってるソフトは、『MindManager』です。
横尾:男女両方のサイトを運営してるわけですが、男女の反応の違いはありますか?
山場:女性は共感をベースにした記事への反応がいいですね。「あーこんな男いるよねー!」みたいな。
男性は"○○するべからず!"という記事はダメですね。提案型の行動支援型が好まれます。
横尾:女性心理について探る中で、いち男性として今まで思っていたこととギャップが大きかったことってありますか?
山場:最近実施したモバゲーリサーチのアンケートですね。
7割ですよ!実際、女の子に同じような質問をすることがあるんですが、7割が「見たことない」って答えます。でも携帯アンケートだと7割が「見たことがある」ですよ。これはヤバい(笑)。 横尾:確かに...私も見たくなる衝動をおさえきれず見たことはあります。ロックかかってましたけど...ロックかかってた時点で、もうクロだなって思いました(笑)。個人的に実践していて、役に立ってるハックはありますか?
山場:自分の自慢話はしないようにしてますね。したくなっちゃうんですけど、意識してしないように(笑)。
それからデートに誘うときは、「ご飯食べに行こう」ではなく、「赤坂サカスの「コート・ド・ルージュ」にドンペリかき氷食べにいかない?夏季限定なんだけど」などなど具体的にするようにしてます。自分の魅力ではなく、食事やイベントの魅力でひきつけるところがポイントです。
横尾:ずばりモテの秘訣は?
山場:うーん、会話のキャッチボールを意識することですかね。これは男女共通で、仕事にも役に立つと思います。相手を知ろうとするコミュニケーションをすること。人の話をきくことで、その人の人生をのぞけると思って接すると、自慢話をするヒマがなくなります(笑)。
横尾:恋愛ハック、すんごい参考になりました。ありがとうございます。話をかえて、恋愛以外の分野で、普段から実践しているライフハックはありますか?
山場:僕、目標大好き、将来像大好き、ヴィジョン大好き人間なんです。友達には嫌がられますけど(笑)。そんなこんなで実践してるのは、"成功者のマネをする"ですね。
横尾:具体的にはどんな人のマネをしてるんですか?
山場:ここ数年は松下幸之助です。松下幸之助の本は20冊ぐらい読みました。1人の人について複数本を読むと、
思考パターンがわかってきて、その人のマインドが身に付くんです。
松下幸之助は"寝る前に1時間考えろ"って言ってるんですけど、さすがに1時間は無理なので5分ぐらい考えるようにしてます。1時間やろうとしたんですけど、寝ちゃって1回も実践できず(笑)。なので、無理のない範囲で5分にしてます。
ちなみに寝る前の5分で、手帳に10個やりたいことを書くようにしています。毎日書いてるとちょっとずつ変わったりして、おもしろいですよ。最近は、松下幸之助直話集をiPodに入れて、ランニングする時に聞いてます。
7万もするんですけど、何回も聞いてるんで、まあ元はとったかなーと思います。おすすめですよ。
横尾:7万ですか...躊躇しますね...検討してみます。ほかに成功者のマネってありますか?
山場:スゴレンの売上の一部を寄付するようにしてます。これはビルゲイツのマネなんですけど。
人を支えることで、逆に自分も人に支えられてる、助けられて生きていることをすごく実感しはじめました。コンビニのレジ横とかでも、寄付はおすすめです。他には、タイガー・ウッズが1日10時間寝て、10時間練習する話は何か応用できないかと思ってます。
あとは、イチローの「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道だと思う」。これはいいこと言ってると思いましたねー。松下幸之助と同じこと言ってる!
横尾:確かに、イチローさんのひとことはぐっときますね。
さてさてビジネスマインドハックをお聞きしたところで、恒例の鞄の中を拝見させてください!
※クリックで拡大山場:鞄は実はこだわりの逸品なんです。大阪の心斎橋にある馬場万という革製品の老舗でオーダーしました。実際に大阪まで行って、パソコンのサイズや普段持ち歩く本などを考慮して作ってもらいました。10万くらいかな?
横尾:結構いいお値段ですねー。でもオーダーですもんね。他には、恋愛本がすごいですね。
山場:恋愛ノウハウ本を5冊ぐらい持ち歩いてます。結構すぐ読み終わるので、複数本持ち歩いてます。恋愛本はものすごい読んでると思いますね。
横尾:恋愛ノウハウって、そんなにたくさんあると思えないんですが、飽きたりしないですか?
山場:作家によって結構違いますよ。重要視するポイントが違ったり。そういう目線で読むと参考になります。気になったところには付箋をはりながら読むので、付箋は欠かせません。
横尾:他のアイテムも教えてください。
山場:
横尾:ありがとうございます。今日は本当に恋愛についてすごく学べた気がします(笑)。最後の最後におすすめライフハックを教えてください。
山場:やっぱりイチオシは松下幸之助ですね(笑)。あえて身の丈に合ってないことをすると、逆に自分がそこに合わせようとして成長しようとするんです。
横尾:恋愛ハック以上にマインドハック、すんごい勉強になりました。ありがとうございました。
ということで、第4回のインタビューいかがでしたでしょうか?
スゴレンの山場さんということで、恋愛ハック中心になるかなーと思ったんですが、思いがけず(!?)ビジネス系のマインドハックを教えていただきました。
7万円の松下幸之助CDはちょっと躊躇しますが、コンビニのレジ横での寄付あたりから私もはじめてみようと思います。
スゴレン山場さん、楽しいインタビューをありがとうございました。では、また次回! 誰かのライフハックを探りに行きます!
(ライフハッカー[日本版]編集委員・横尾茜)